マンション購入後のオプション説明会で紹介され、最後まで迷ったのがフロアコーティング。特殊な塗膜のコーティングによって床を汚れやすり傷、水などからガードすることができます。
我が家の床は白っぽいフローリング。汚れると目立ちます。コーティングなしでは傷もつきそうですし、子どもが小さいのでマジックの落書きや食べこぼしも心配。水や液体を放置したりしっかり拭かないでおくとフローリング材がふやけることもあるそうです。まだピカピカの新居ですから「長くキレイに保つ方法があるなら試したい」と、夫もフロアコーティング施工にはかなり積極的。外部業者も含めて検討し見積もりをとるほどでした。
しかしながら、最終的には見送ることに。直接的な理由は施工スケジュールが合わなかったことですが、他にもあきらめるための理由がありました。
フロアコーティングを積極的に検討しつつも最終的には見送りという判断にいたった経緯です。参考になれば幸いです。ではご覧ください。
フロアコーティングのメリット・デメリット
フロアコーティング施工をすることによるメリット・デメリットを簡単にまとめます。
フロアコーティングのメリット
- 床のツヤ感が増して美しく見える
- 汚れを簡単に拭きとれる
- 擦り傷防止になる
- 滑り止めになる
④の滑り止めはペットを飼っている家だとメリットを感じられるようです。
デメリット
- 値段が高い(数万~数十万円)
- 施工のための時間が必要(単日~数日)
- 施工後しばらくは溶剤の刺激臭あり
メリットとデメリットを比較しながら検討してみましたが、時間とお金が許せばフロアコーティング施工にはメリットの方が多いと判断しました。施工後の刺激臭も換気をしっかりすれば大丈夫そうです。
フロアコーティングの種類と我が家がガラスコーティングを検討した理由
フロアコーティングには、塗布する溶剤によって主に4種類。それぞれのメリットデメリット、スペックを比較した結果、我が家ではガラスコーティングという種類のコーティングを選ぼうと決めました。
4種類のフロアコーティングについて
4つのフロアコーティングについて簡単に特長をまとめます。
- アクリルウレタンコーティング:低コスト。耐久年数が短め(~5年)。水溶性の溶剤を塗布して乾燥。施工時の刺激臭がない。剥離可能。
- シリコンコーティング:コスト・耐久性ともにアクリルウレタンとUV・ガラスの中間(~20年)。UV・ガラスよりは比較的低コストで高硬度(~5H)の被膜が可能。溶剤を塗布して乾燥。施工時刺激臭あり。剥離は一応可。光沢あり(調整可能)。
- UVコーティング:高コスト。耐久年数30年以上。高硬度(~6H)。溶剤を塗布してUV照射により硬化。施工時刺激臭あり。剥離不可。光沢あり。
- ガラスコーティング:高コスト。耐久年数30年以上。高硬度(~8H)。溶剤を塗布して乾燥。施工時刺激臭あり。剥離不可。光沢は抑えめでナチュラルな仕上がり。
具体的な性能は業者により異なりますが、今回は私たちが検討した業者の資料をもとにまとめています。
ガラスコーティングを検討した理由
上記のフロアコーティング4種類のうち、私たちが選んだのは消去法でガラスコーティングでした。
まず、耐久性が低いという理由でウレタンコーティングが脱落。自動的にマンションオプションで依頼することはなくなりました(マンションオプションはウレタンコーティング一択)。
次に、UVコーティングは光沢感が強いとのことでNG。サンプルを見ると体育館の床のようで、確かにツヤ感はあり床をきれいに保てそうでしたが、家のインテリアとの相性がいまいちでした。シリコンコーティングも光沢感強めですが調整はできるようで、候補に残します。
そして最後にシリコンコーティングとガラスコーティングで比較すると、耐久性がガラスコーティングの方が格段に上。ツヤもあまり出ずナチュラルな光沢になるそうです。これはいい。
というわけで最終的にガラスコーティングで見積もりを取ることになりました。
フロアコーティングの見積もり
依頼した業者による見積もりの価格をざっくり丸めて書くと、
- リビング+キッチン+廊下のセット価格:14万円
- リビング隣の洋室(5畳):3万円 (1畳あたり6000円)
- クローゼット:サービス
というわけで合計 約17万円でした(実際の見積りはもっと細かいです)。
業者によってはもっと安いところもあります。私たちは、デベロッパのマンションオプションで紹介されたフロアコーティングの費用を参考に予算を決めました。安すぎると施工の失敗(ムラやはがれ)があるんじゃないかと心配だったので。かといって、高ければ安心というわけでもないのが難しいところですけれどね。
やめた理由
ここまで調べて見積もりもとったわけですが、結局はフロアコーティング施工は依頼しないことになりました。
やめた直接の原因は、3月末の入居までに施工のタイミングが合わなかったから。繁忙期のため単日施工は不可能なのだそうで、「どうしても入居前に施工希望であれば、カギを業者が預かり工程ごとに数日に分けて施工」という代替案は頂いたものの、正直カギを渡すのは抵抗感…。そうまでしてやりたい施工か?と夫婦で相談し、けっきょく見送ることにしたのです。
実はフロアコーティングは入居後でも施工は可能。家具をずらしながらやっていくのだそうです。しかし私たちが「入居前にできないならいいや」とわりとあっさり諦めたのには、フロアコーティングをやること自体に以下の懸念があったからです。
- コーティングをしても傷がつかないわけではない(えぐれたら普通に傷つく。あくまで擦り傷や汚れからの保護)
- 外部施工業者に依頼して失敗しても補償されない。ガラスコーティングは一度塗るとはがせない(はがれにくいことが特長なので当然ではある)
- 日常的に床拭き(食べこぼしなど)はしたいのでコーティングがはがれないか心配
- ルンバを使うのでコーティングへの影響が心配
つまり、施工したからといって床の傷とは無縁でのびのび生活できるわけではなく、心配性の私たちなら逆にコーティングが剥がれないよう気を遣う生活にすらなりそうな予感…。しかも万が一コーティング施工ミスやムラや剥がれが発生したら、何も塗らない状態より汚く見えそうです。わざわざ高いお金を払って、新築の自宅の床を汚すことになったら…本末転倒。考えただけで悲しくなります。
つまり、やって後悔するよりはやらないほうを選んだというわけ。施工日程が合わなかったのは、これらの理由から施工を諦めるいい決定打になったということでした。
まとめ:我が家は心配性なのでやらなくてよかった
フロアコーティング自体にはメリットがあると思います。ただ私たちの場合は、フロアコーティングを保ち続けられるか不安、そして日程が合わなかったことから、施工は見送ることにしました。
いまのところ特に「やっておけばよかった~」と後悔していることはありません。もし施工していたら、コーティングが剥がれないように床拭きを控えるとかルンバをやめるとか、日常生活をびくびくしながら送っていたような気がします。そう言っているそばから入居3日目で夫がクローゼットにベルトを落とし床がえぐれました。コーティングしてあっても防げなかった傷だと思います。
フロアコーティング自体は新築入居でなくてもできるそうなので、必要と感じたらそのタイミングで検討してもいいかなとは思っています。
フロアコーティングをしない代わりにやった床の傷汚れ対策はコチラに書いています。